タイの灯篭流し「ロイクラトン祭り」は、毎年10月または11月(旧暦12月)の満月の夜に行われる水の祭典。(2024年は11月15日(金)がロイクラトン)
バナナの葉や幹で作った灯籠に、色鮮やかな花を添え、お線香とロウソクを立てて川に流し、川の女神であるプラ・メー・コンカーに捧げます。
タイではソンクラーンに並ぶ、大規模で重要なお祭りです。
この記事では、ロイクラトンの起源や灯篭流しの方法、バンコクのロイクラトン会場の場所をご紹介します。
- ロイクラトンとは?ロイクラトンの起源
- ロイクラトンの開催地は?
- ロイクラトンでの灯篭の流し方|縁起の良いもの
- ロイクラトンの灯籠はどこで買えるの?灯篭の種類
- ロイクラトンの様子を動画で見てみる
- まとめ
ロイクラトンとは?ロイクラトンの起源
タイの灯篭流し、ロイクラトンとはタイ語で「ロイ=流す」「クラトン=灯籠」という意味があります。
ロイクラトンはタイだけではなく、東南アジアの人々に古くから伝わる伝統とされ、タイのロイクラトンは、古代インドから影響を受けていると言われています。
伝説によるとタイでは、スコータイ王朝時代がロイクラトンの始まりで、初めて灯篭流しという儀式をしたのがノッパマースという才色兼備な若い女性といわれています。
なぜ灯篭を川に流すようになったのか、という点では色々な説がありますが、一つは、罪を水で流し、川の女神に許しを乞うために美しい灯篭を作り流した、という説。
もう一つは、当時のタイは川辺や運河沿いを中心に繁栄し、人々の生活は水辺と密着した生活だったため、川の水を生活用水としてそのまま使っていました。
移動も船が主であったため、川の女神であるプラ・メー・コンカーに感謝の意を込めて、灯篭を流し捧げた、という説もあります。
または収穫に感謝し、水の精霊に感謝の意を捧げるため、など、ロイクラトンの由来は、このように様々な説があります。
現在では、無病息災や感謝の意を捧げるためなど、灯篭に願いを込めて流すことが一般的になっています。
ロイクラトンの開催地は?
ロイクラトンはタイ全国各地のどこででも行われる行事ですが、有名なのは、ロイクラトンの発祥地であるスコータイや、同じくタイ北部のチェンマイ、ターク、中部地方であればサムットソンクラームやアユタヤ、バンコクでももちろん開催されています。
中でも観光客に人気なのはロイクラトンと同時に行われるチェンマイのコムロイ(ランタン)祭り。
「塔の上のラプンツェル」で出てくる有名なシーンのモデルとなり、より一層人気が高まったお祭りです。
バンコクではどこでロイクラトンができるの?開催場所
バンコクでのロイクラトンの有名な開催地は以下です。
これらが毎年定番で開催される、バンコクでの有名なロイクラトンの会場です。
私は毎年欠かさずロイクラトン祭りに参加していますが、上記で挙げたスポットで灯篭流しをしたことは一度もないんですよね。
なぜかというと、上記で挙げた有名な開催場所じゃなくても、「川沿いや運河沿いにあるお寺に行けば、どこででもロイクラトンをしている」からです。
自分がその時に住んでいる近くにある、川や運河沿いのお寺に行けばどこでもロイクラトンができて、たくさんの屋台も並んでいます。
タイの昔の移動手段は船が主だったため、バンコクの川沿いや運河沿いには、本当にたくさんの寺院があります。
ローカルな雰囲気のロイクラトン祭りを味わいたい場合は、ぜひGoogleマップで川や運河沿いのお寺を探してみてください。
参考までに、私が今までにロイクラトンに行ったお寺の名前と、マップをリンクしておきますね。
【オンヌットエリア】
【プンナウィティ】
【バンナーエリア】
【ノンタブリーエリア】
思いつく限りは上記のお寺でロイクラトンをしました。
どのお寺もたくさんの屋台が出て、灯篭も様々な種類が売っています。
観光客は皆無で本当にローカルのお祭りといった雰囲気。賑やかで楽しいですよ。
ロイクラトンでの灯篭の流し方|縁起の良いもの
ロイクラトンでの灯篭流しの方法ですが、無病息災を願う場合は、自分の髪の毛や爪を灯篭に入れ、ロウソクとお線香に火を灯し、灯篭を両手に持って、願い事をしてから川などに流します。
そうする事で、灯篭が水に流されるとともに、人生の様々な苦しみや悲しみが浮かび上がり、一緒に流されると信じられています。
金運を願う場合は、爪や髪の毛の代わりに1、5、10バーツのコインを入れて灯篭を流すと、ご利益に授かれるといわれています。
また、灯篭に飾るお花の種類によっても意味があるとされています。
・蓮の花5本・・・幸せが続く
・バラの花びら2枚・・・どんな願いも叶う
・千日紅8本・・・恋愛運
・センジュギク6本・・・仕事運
生まれ年の干支によっても、灯篭に入れると縁起が良いとされているものがそれぞれあります。
子年(ねずみ)・・・蘭の花と7バーツ
丑年(うし)・・・蓮の花3つと8バーツ
寅年(とら)・・・ジャスミンの花と5バーツ
卯年(うさぎ)・・・アマランスまたはバタフライピーの花と3バーツ
辰年(たつ)・・・クチナシの花と6バーツ
巳年(へび)・・・マリーゴールドの花と4バーツ
午年(うま)・・・赤またはピンクのばらと2バーツ
未年(ひつじ)・・・白またはクリーム色の花と1バーツ
申年(さる)・・・バラの花びらと4バーツ
酉年(とり)・・・マリーゴールドの花と6バーツ
戌年(いぬ)・・・蓮の花5つと3バーツ
亥年(いのしし)・・・蘭の花と5バーツ
せっかく灯篭を流すのなら、これらを参考に、縁起が良いとされるものを一緒に入れて流してみてくださいね。
ロイクラトンの灯籠はどこで買えるの?灯篭の種類
ロイクラトンの灯篭は、ロイクラトンが近づいてくると、スーパーや量販店などでも販売するようになりますが、当日には、どの会場でも様々な灯篭が屋台で売られています。
上記の縁起の良いとされている花を入れる場合は、ロイクラトンの会場で手に入らない花もあるかもしれないので、事前に用意しておくといいでしょう。
灯籠の種類
売られている灯篭の種類は、基本はバナナの葉と幹を土台にし、綺麗にお花が飾られた灯篭が主ですが、環境に配慮して、パンやお菓子などの魚の餌になるような灯篭もあります。
ロイクラトンの開催会場に行けば、いろいろな種類のクラトンが売っているので、そこで購入するのが簡単でいいでしょう。
ロイクラトンの様子を動画で見てみる
私のYoutubeチャンネルでは、2022年のロイクラトン当日の様子を動画にしています。
これは、ワット・ゲーオファー・チュラマニーという、ローカルのお寺でのロイクラトン当日の様子です。
チャオプラヤー川沿いにはたくさんのお寺がありますが、このお寺もその一つ。
川の中には係りの人がいて、クラトンを流すお手伝いや、回収などをしていて、(回収したものがそのまま屋台でまた売られていたりする。笑)かなりアメージングな動画になっていますので、ご興味がある方はぜひ見てみてくださいね!
ローカルな場所でのロイクラトンの雰囲気を味わえます。
また、この時期になると北部ランプーン県の美しいランナー提灯祭りも開催されます。
息を呑むほど美しいお祭りです。
このランプーン県のランナー提灯祭りはブログ記事にもしていますので、よかったらそちらも併せて見てみてくださいね。
まとめ
ロイクラトン祭りは、誰でも参加できるタイの伝統的なお祭りです。
もしこの時期にタイ旅行で訪れたら、ぜひロイクラトン祭りに参加してみてくださいね。
美しいクラトンは見ているだけでも楽しめますし、ロイクラトン祭りの賑やかな雰囲気は、印象に残る思い出になるはずです。