タイ・バンコクには、動物病院がたくさんあります。
長い在タイ生活の中で犬とウサギを看取り、色々な動物病院に足を運びました。
今回は、うちのかわいい猫のタオちゃんが鼻水、くしゃみ、鼻血の症状があり、結局は鼻腔内癌であることが判明。
癌なので、抗がん剤もしくは放射線治療が必要になりました。
この記事を書こうか迷いましたが、もし、バンコクでペットを飼っている方が同じような診断を受けた場合の参考に、少しでもなればと思い、記事にすることに決めました。
猫の鼻腔内腫瘍(癌)の初期症状
うちの猫のタオちゃんの初期症状は、鼻水とくしゃみでした。
タオちゃんはやんちゃな反面、とてもセンシティブな猫なので、気候や環境の変化に弱く、はじめは風邪かと思って2、3日様子をみていました。
それでもなかなか治らないので、近所の動物病院へ行って熱を測りましが熱はなし。
とりあえず、風邪かもしれないので、ということでお薬をもらいました。
初期症状から約1週間後
風邪の割には元気で食欲もあり、薬を飲ませてもあまり改善せず、おかしいなぁ、と思っていたら、初期症状から1週間くらいして鼻血を出したので、これはいけない!と思い急遽夜、近所の違う動物病院(24時間営業)へ、連れて行きました。
我が家では、軽い症状やワクチンをする動物病院と、症状が深刻な場合は、比較的設備の整った24時間営業の動物病院と分けて利用していたんです。
バンコクの私立動物病院でX線検査
今までの経緯を獣医師に伝えると、まずはX線検査をすることになりました。
X線検査をしたところ、鼻水が出ている左側の鼻腔内が、鼻水でいっぱいに溜まっており、明らかに正常ではない事、普通の風邪ではないことが判明。
その時の獣医師さんに、更なる精密検査(CT)が必要と言われ、この病院ではCT検査ができないので、国立のカセサート大学動物病院や私立の動物病院などでCTを撮影するようにと指示されました。
ちなみに、この時に行った近所の動物病院は、Phayathai 7 Animal Hospital。
24時間営業で在籍する獣医師も多く、先生や助手の方も優しく丁寧です。(英語かタイ語)
X線検査(850B)や薬代含め、お会計は2,128B でした。
Phayathai 7 Animal hospital 基本情報
住所: 9, 9 Soi Chamnan Aksorn, แขวงพญาไท Phaya Thai, Bangkok 10400
電話: 02 619 5782
営業時間: 24時間
ウェブサイト:https://www.phyathai7pet.com/
バンコクの私立動物病院でCT検査
CT検査など諸々は、国立のカセサート大学動物病院の方が安く済みますが、予約が混んでいて1週間ほど待たなければならず、私立の動物病院でCTスキャンをすることにしました。
CT検査ができる動物病院はいくつかバンコク内にもあり、日本人がよく利用するトンローペットホスピタル、そのほかには、SLV Pet Hospital、Crystal Pet Hospitalなどです。
私たちは急いで予約をし、猫を連れてCrystal Pet hospitalでCT検査をしました。
CT検査料金は6,000B。
おそらく、カセサート大学動物病院では、この料金より安くCT検査ができるのではないかと思います。
Crystal Pet hospital 基本情報
住所: 104 ซ. รามอินทรา 34 แยก 14 Tha Raeng, Bang Khen, Bangkok 10220
電話: 063 227 6969
営業時間: 9:00-21:00
ウェブサイト:https://web.facebook.com/CPHbyCrystalpet/?_rdc=1&_rdr
バンコクの私立動物病院で鼻腔内内視鏡検査
CT検査の結果、鼻水の症状がある鼻腔内に腫瘍があることが判明。
CT検査の結果を持って、鼻腔内関係に関して一番詳しい獣医師の予約をし、また近所のPhayathai 7 Animal hospitalへ。
この腫瘍が、良性か悪性かを判断するには鼻腔内内視鏡をして組織検査をする必要がありました。
組織検査まで、更に予約待ちで1週間ほど待たないといけないと言われましたが、夫が今までかなり急いでCT検査を撮りに行ったこと、早く原因を突き止めないと手遅れになるかもしれないことを力説し、三日後に鼻腔内内視鏡検査ができることになりました。
鼻腔内内視鏡検査の日は、全身麻酔をしますし、検査後は鼻血が止まらないかもしれないから1泊入院を進められ、そのようにしました。
料金は22,734B。
そして組織検査の結果は、約1週間ほどかかりその結果、悪性(癌)という事が判明しました。
猫の鼻腔内癌の治療法
ようやく病名が判明したタオちゃん。タオちゃんはうちの猫の中では一番体は大きいのに、まだ5歳。
初期症状から鼻腔内癌と判明するまで約1ヶ月間が経過していました。
猫が鼻腔内癌になったら、抗がん剤治療か放射線治療の2択になります。
日本のサイトでも調べると、鼻腔内癌は放射線治療の方が効果的なようでしたが、私たちでは判断できず、セカンドオピニオンとして幾つかの動物病院へ行きました。
ペットの癌放射線治療はタイ国内でカセサート大学動物病院のみ
まずは、Phayatai 7 Animal hospitalでも勧められたカセサート大学動物病院へ。
この時、初めてペットの癌の放射線治療はタイ国内でカセサート大学動物病院のみ、ということを知りました。
急いでカセサート大学動物病院に猫のタオちゃんを連れていき、放射線治療をするか抗がん剤治療がいいのかの相談をしました。
その時の獣医師は、癌専門ではなかったのですが、放射線治療には下記のデメリットがあると伝えられます。
- 照射した部分の皮膚が焼けてただれる場合がある
- 全身麻酔をするため、そのまま亡くなる可能性がある
- 放射線治療をしても転移の恐れもある
鼻腔内癌は目や扁桃腺に癌が転移しやすいようで、これは抗がん剤治療でも同じことになります。
肌が焼けてしまったペットの写真を見せてもらったら痛々しく、とても怖かったです。
とりあえず、癌専門の先生の予約をしましたが、その時点で最速でも約2週間後だったので、他の癌専門で抗がん剤治療ができる動物病院を探し、セカンドオピニオンを受けに行きました。
抗がん剤治療ができる動物病院もバンコク内で限られています。
カセサート大学動物病院では、お薬を2種類もらいましたが、そのうちの一つが免疫力を高める薬で、それがとても効いているように思います。
この薬を飲ませる前は元気がなかったのですが、飲ませてからは、癌にかかる前のタオちゃんとまるで同じです。これで体力がついて、癌治療に耐えられる体になればいいなと思いました。
料金は薬代含めて950B。
カセサート大学動物病院 基本情報
住所: 50 Phahon Yothin Rd, Khwaeng Lat Yao, Khet Chatuchak, Bangkok 10900
電話: 02 797 1900
営業時間: 7:30-14:00,16:30-19:30(金曜日のみ7:30-11:00)
ウェブサイト:http://vet.ku.ac.th/vv2018/index.php/hospitals-1
抗がん剤治療のできるバンコクの動物病院
以下は、私たちが実際にセカンドオピニオンを受けに行った、バンコクの抗がん剤治療ができる動物病院です。
SLV Pet Hpspital
癌専門の獣医師がいる日に予約して行き、獣医師の話を聞くと、抗がん剤治療のデメリットは、多頭飼いしている場合、他の猫とトイレや餌は完全に分けないといけない、ということ。
我が家は多頭飼いなので猫用ゲージを購入する必要があります。
また、癌の大きさや場所にもよりますが、鼻腔内癌の場合、何も問題なく抗がん剤治療ができても、一回の抗がん剤治療につき5,000B〜6,000B、13回〜16回(ペースは確か1ヶ月に1回ペースだったかと思います)1年以上の治療が必要です。
放射線より治療期間が長くなることもデメリット。
放射線治療もデメリットはあるけど、鼻腔内癌は放射線の方がどちらかというといいのかな、ということでした。
この病院では、獣医師の先生がとても優しく、相談だけだし料金はいらないよ、との事でした。
普通なら相談料としてドクターフィーがかかるのに。。。とてもありがたかったです。
SLV Pet hospital 基本情報
住所: 24 1 Arun Amarin Rd, Siri Rat, Bangkok Noi, Bangkok 10700
電話: 02 866 0260
営業時間: 24時間
ウェブサイト:https://slv.co.th/
Bangna Pet hospital
この動物病院でも癌専門の獣医師の予約をしてから行ってきました。
今までのデータを見せて、先生に抗がん剤か放射線治療どちらがいいか聞くと、鼻腔内癌は放射線治療の方がいい、ということでした。
カセサート大学動物病院に予約してるけど予約が先でそれまでに癌が進行しないか心配だから、抗がん剤を投与し、その後、順番が回ってきたら放射線治療を受けることはできるか聞いたら、副作用で弱くなり、体力がだいぶ落ちてしまった場合、放射線治療に耐えられるかわからないから、放射線なら放射線治療をした方がいい、とアドバイスをもらいました。
カセサート大学動物病院に先生が問い合わせて紹介する形にすれば、予定より早く診てもらえるかもしれないということで、先生自らカセサート大学動物病院に問い合わせしてくれましたが、予約を早めるのは難しかったようです。
ですが、親身に相談に乗ってもらい、先生も助手の方々もとても優しくて良かったです。料金は860Bでした。
Bangna Pet hospital 基本情報
住所: 232/2 ถนนบางนาตราด แขวงบางนา Bang Na, Bangkok 10260
電話: 02 744 1410
営業時間: 9:30-20:00(土日のみ8:30-20:00)
ウェブサイト:https://www.bangnapet.com/
チュラロンコン大学動物病院
カセサート大学動物病院と同じ国立の動物病院。
ここでは夫が電話で癌専門の先生に相談したところ、やはり鼻腔内癌は放射線治療の方が効果的とのことでした。
これでほぼ、放射線治療にしようという気持ちが固まりました。
チュラロンコン大学動物病院 基本情報
住所: 39 Henri Dunant Rd, Wang Mai, Pathum Wan, Bangkok 10330
電話: 02 218 9715
営業時間: 平日8:00-15:00 土日8:00-11:00
ウェブサイト:Small Animal Teaching Hospital – Chulalongkorn University
カセサート大学動物病院受診日
ようやくカセサート大学動物病院の癌専門の獣医師との予約の日がきました。
やはり癌を専門としている先生なので、詳しく色々なお話を聞けました。
ヘルスチェック
まずは、猫のタオちゃんが放射線治療に耐えられる状態かの健康診断をしました。
血液検査、血圧、X線検査など。
癌専門獣医師の診断
全ての健康診断の結果、タオちゃんはまだ5歳と若く、放射線治療をしても、問題が起こる(全身麻酔をして目覚めない、など)可能性は低いので、次回のCT検査の結果、転移がなければ、まず放射線治療をすることを勧められました。
先生は丁寧に癌についての説明をしてくれ、たくさんの質問にもきちんと答えてくれたので、私たちも、タオちゃんに放射線治療を受けさせることを決断できました。
放射線治療は毎週1回連続して8回の放射線治療をし、その後はタオちゃんの健康や癌の状態を見てからまたどうするか決めるとの事。
タオちゃんの場合、1回の放射線治療の料金は4,000Bくらいになる、との事でした。
まずは8回なので、放射線治療の合計は32,000Bになります。
この日のお会計は、健康診断や薬代も含めて全部で2,920Bでした。
まとめ
次回の予約は約10日後、癌の大きさを測り、放射線治療に必要な器具を揃えるためにCT検査をします。
CT検査では、転移がないかも確認できます。
まだまだ続く猫のタオちゃんの癌闘病生活。
ストレスをかけずに、これ以上、転移したりしないよう、タオちゃんがなるべく幸せを感じて過ごせるようにしていきたいと思います。
長くなってしまったので、ここで一旦記事を区切りますが、次回以降はまた別の記事で更新する予定です。